たたいて みがいて つくるスツール

たたいて みがいて つくるスツール

福祉の新たな姿として、障害のある人それぞれの個性、特技に沿った仕事のあり方を提案されている福祉施設「Good Job!センター香芝」(奈良)のメンバーが制作したスツールをご紹介します。

こちらは福祉×伝統工芸の可能性に着目し、素材や工法を柔軟な発想で追及する新しいものづくりのあり方や伝統工芸の可能性を模索していく、同施設が取り組むプロジェクトから生まれた作品です。
障害のある人をはじめ、多様な人がものを作る過程に参加できる関わりしろや、道具やそれを使う手つき、素材、環境などへの向き合い方を話し、共有しながら形を起こす、そういった過程も大切にものづくりを実践されています。

木地となるモミの木を用い、山にある石を使ってひたすら叩いて磨き上げるプリミティブな工法。
道具になる石を見立てるところから制作が始まり、素材になる木を選び、打刻によって生まれる自然由来の造形をベースに、伝統製法に使われる浮造りによる研磨を組み合わせた単純かつ根源的で不規則な手仕事。完成した木面にはゆらぎのある凹凸やツヤとなり現れます。

木と石、有機物と無機物、素材やつくり手の特性や種別を超えて共存できるものづくり。木工の専門的な知識や制作環境がなくとも、ものづくりに親しみやすい方法を探求し完成した作品です。


235×235×400mm
29,700yen (tax in)

NOTES